映像作家・村岡由梨のブログ http://www.yuri-paradox.ecweb.jp/

思考停止

ファンタジーとリアルの共存は可能なんだろうか。

 

近頃、言葉に言い表せないほどの恐怖でしばしば思考が停止する。

 

自分の今までの言動や行動でどれだけの人を傷つけてきただろうか。

私には幸せになる権利なんかない。

今に、とてつもなく恐ろしいことが起こる。

 

死ぬしかない。

死ねば、二人の娘たちの心にざっくりと傷痕を残すのに。

ママ、長生きしてね。200歳まで生きてね。

そう娘が言う/言わせてしまう、母親という名の私。

これ以上、誰を傷つけようというのか。

夥しい数の人の不幸の上に成り立っている私の生活。

さらに自分の娘たちを不幸にして、その残酷な層を重ねて逃げようというのか。

 

いつか私は、5、6歳の頃の自分に戻れるんじゃないかと、

漠然と思いながら生きてきた。

確かに辛くて悲しいことはいっぱいあったけれど。

夏の夕暮れ時に聞こえる、虫の鳴く声と木々のざわめきや、

明け方ふと目を覚まして、雨戸の隙間から見た、変わりゆく空の色。

この世界が永遠に続いたらいいな、と思っていた。

世界はファンタジーに満ち溢れていた。

 

今、私の両眼はヒリヒリとした生身の「現実」に直面していて、

それを受け入れるかそこから逃げるか、の二者択一を迫られている。

 

私はまだ結末を見たくない。知りたくない。

 

私の中で「ファンタジー」と「リアル」の共存は可能なんだろうか。

2017年11月12日現在の私、のステートメント

「私は無益で精巧な一個の逆説である。」(三島由紀夫

 

 小学生の頃、ふとした思いつきで「逆説(パラドックス)」について作文を書いたのが、私とこの言葉との出会いでした。それ以来、私にとって「パラドックス」は、自らを表象するキーワードとして、なくてはならない存在となりました。その後、成長するにつれ、私は私自身の核「私=パラドックス」を自覚/体験するようになり、今にも私を真っ二つに引き裂きそうなアンビバレンスに激しく苦しめられ、その苦痛はいつしか「これを具現化したい」という欲望に変わりました。そして、2002年に本格的な創作活動を開始してから、一貫して「セルフポートレート」にこだわった自作自演の映像作品・写真作品などを制作し、今日に至ります。
 私にとって、「つくる」ということは「私自身を生きる」ということ。それは、結婚して出産して二人の娘の母となった今でも変わりません。むしろ、「私らしくありたい、表現者としての自分を生き抜きたい」という願いは、より強く切実なものとなりました。私が死んでしまっても、私がこの世界に生きた軌跡である作品を通じて、娘たちに「自分らしく生きてほしい」というメッセージを届けることが出来たなら。 私は、その先に「何か普遍的な答えのようなもの」を見つけることができるのではないか、という気がしてならないのです。

work in progress

新作「透明な世界」から。日本人である私。白・黒・立方体・青空は、私の核「ユリ=パラドックス」を構成する最も大切な要素。


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同じく「透明な世界」から。青空のブルカを纏う私と、展開して十字架になった立方体。
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「閉塞」を観た

 過去の自分の様々な言動や行動を省みると、あまりの恥ずかしさに悶絶することがしばしばあります。強烈な自意識の空回りっぷりといい…このブログも然り。過去の記事を読み返すと、「私は天才」などと言ってみたりして読んだ人を不愉快にしたであろう記述もちらほら…恥ずかしい。けど、記事を削除したりはしないよ(笑)!今でも、「私には才能がない」なんて言うつもりはないです。私は、作家としての自分や自分の作品に誇りを持っているから。でも、作品を作り始めた頃と比べて、最近だんだんわかってきたことは、「才能を持った人は世界中に山ほどいる」ということ。問題は、いかにそこから突出するかということ、のような気がする。

 

 と、ついさっき、新しい素晴らしい才能に出くわして、考えたのでした。おしまい。

DAMENINGEN

 今日は心身共にダメな一日でした。仕事へ行けなくてお休みしてしまったのも数ヶ月ぶりのことだし、夕方からの大事な約束もキャンセルしてしまった…。それでも、ちょうど我が家に知人の映像作家が来ていて、夕飯にピザをとって、皆で食べながら彼の作品を観られたのはよかったです。

 自分とは全く違うアプローチで作られた作品を観るのはやはり面白いし、自分が作れないものを作る人は、素直にすごいと思います。でも私は、自分の子供に軽蔑されるのがこわい(苦笑)。うちの娘たちはもう中1と小4なので、ある程度物事の善悪の判断がつくし、それなりに各々自分の意見を持っているし、私の中に何かやましいことがあれば、すぐに見透かされてしまう。作者が甘い生き方や考え方をしていると、結局その甘さが自ずと作品にも表れてしまう。自戒も込めて、私ももっと真摯に、自分の人生や作品制作に向き合わないと、と思いました。

  ちなみに、最近、具体的な目標が色々出来てきました。私も、色々な作家を呼んでカラフルな上映会をオーガナイズしてみたい!!!っていうのも、そのひとつ。実現するといいなぁ。

パリで受賞!

 パリで開催されていた19th Paris Festival for Different and Experimental Cinemaにて、映像作品「スキゾフレニア」が、honorary and non-hierarchical awardを受賞しました!15日夜に現地で行われた公開審査会の直後にコーディネーターから興奮気味(笑)の連絡があり、受賞を知りました。歴史ある実験映画祭で、1000本もの応募作品の中からの5本(!)のひとつに自分の作品が選ばれるなんて、ただただ驚きでいっぱいです。今から、審査講評を読むのが楽しみです!ありがとうございました。

 モノクロの「スキゾフレニア」からの反動か、今制作中の新作はとてもカラフルなので、頭がとてもチカチカするのですが、完成が今から待ち遠しい…早く観たいな

第12回札幌国際短編映画祭にて

 ブログでの御報告が遅れました。

 今日まで札幌で開催されている「第12回札幌国際短編映画祭」にて、私の映像作品「スキゾフレニア」がスペシャル・メンションを受賞しました!聞くところによると、国際審査員の一人であるWarren Sin氏が強く推挙して下さったのだとか。世界99の国と地域から応募された3,524作品もの大海の中から、私の小さな作品を拾い上げて下さったことを、とても誇らしく嬉しく思います。関係者の皆さま、本当にありがとうございました。

 

 受賞発表前の公式上映で、一緒に舞台挨拶に立った眠が、「私は、お母さんのことを、お母さんとしても表現者としても尊敬しています」と言ってくれて、涙が出そうになりました。この作品を制作するにあたって、色々苦しんだことやその他諸々が、この一言で報われたような…そんな気持ちでいっぱいになりました。

 

 本当にありがとう。