私のいない部屋
激しく叱責されながら、
「罪悪感」とか「自己嫌悪」という言葉では
到底形容しきれない思いが、
私を、そっと、
「思考停止」に陥れた。
…。
…。
母親失格。人間失格。
私という人間がこの世にいることで、
救われる人がいるのか。いないのか。
いっそ、
私という人間がこの世からいなくなることで、
救われる人がいるのか。いないのか。
わからない。
わからない。
心がぐしゃぐしゃに潰れたまま、
激しく泣きながら、
仕事場へと、自転車を走らせた。
私のいなくなった部屋を想像する。
そこには、
踏み台に使った椅子が一つ転がっていて。
そして今、台所にぼんやりと視線をやる。
そこには、
まだ幼い娘が
踏み台に使った椅子が、ぽつんと、あった。
鍋の中をのぞこうとしたのだろう。
その姿を想像して。
…。
…。