映像作家・村岡由梨のブログ http://www.yuri-paradox.ecweb.jp/

2021年、節目の年

今年は、映像作品『透明な私』が5月のオーバーハウゼン国際短編映画祭を皮切りに、国内外の映画祭で上映の機会に恵まれ、あちこちでメインビジュアル(私の顔↓)を目にすることが出来ました。オーバーハウゼンからグランプリ受賞のメールを受け取った時は、人生で初めて腰が抜けました。あれほど嬉し泣きをしたのも、生まれて初めてでした。ドイツ在住の中沢あきさんを始め、映画祭スタッフの皆さま、審査員の方々へ改めてお礼申し上げます。そして6月には、念願だった映像個展をイメージフォーラムシネマテークで開催することが出来ました。自分の主要作品を通しで観てほしいという願いがやっと叶った機会でもありました。私にとって、生きることはつくることそのもの。それは、通しだからこそ伝えられたテーマだったのではないかと思いました。開催に御尽力頂いたイメージフォーラムの門脇さんに深く感謝いたします。そして7月、第1詩集『眠れる花』を書肆山田から刊行しました。初めての詩集作り。書肆山田の大泉さんを散々困らせながら(苦笑)手取り足取り教えて頂き、何とか形になりました。大好きな一条美由紀さんが描いて下さった表紙絵、完成した本を初めて手にした時には、子供のように飛びはねて喜びました。たくさん献本をして、たくさんお便りを頂きました。ポストを開けるのが楽しい毎日でした。そして10月、40歳になりました。40歳だからといって特に特別なことをするでもなく、小さなケーキを買ってきて家族4人でささやかなお祝いをしました。家族が幸せならば、他に何もいらないと思いました。今年一年を通して、たくさんの映像作家や詩人の方々と知り合うことが出来、私の作品を受け止めて下さる方々に恵まれました。これからは「私なんか」とか「私の作品なんか」とすぐにいじけるのをやめにしようと思います。そして、もっと積極的に他の人の作品を観たり読んだりしようと思います。世界には、素晴らしい作り手や作品で溢れていることに改めて気付いた年でもありました。長くなりましたが、みなさま、今年一年ありがとうございました。そして、来年もどうぞよろしくおねがいいたします。最後に、野々歩さんいつも本当にありがとう。野々歩さんの支えなしでは成し得ないことが今年もいっぱいありました。来年も再来年も、どうぞよろしくね!

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現代詩手帖 12月号

名古屋の愛知芸術文化センターで開催されている「イメージフォーラムフェスティバル」から帰って、ようやく現物を手にしました。本日発売の「現代詩手帖 12月号」の「2021年代表詩選」に拙詩集『眠れる花』から詩「イデア」を選んで頂きました。また、アンケート「今年の収穫」にて、田中宏輔さん・田野倉康一さん・平田俊子さんが『眠れる花』を「とくに印象に残った詩集」の一冊に選んでくださいました。北爪満喜さんは詩「青空の部屋」を「とくに印象に残った詩作品」のひとつに選んで下さいました。テキストの洪水のような「現代詩手帖」の中で、自分の名前を初めて見つけた時の喜びと驚きは一生忘れられません。本当にほんとうにありがとうございました。


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