懺悔
その言葉を言ったら、人はどう思うか。喜ぶのか、悲しむのか、傷付くのか。それをよく考えた上で、人と話しなさい。
娘にそう説いたけれども、私自身偉そうに言える立場なんだろうか。
「自分の存在を消してしまいたい。いっそ死んでしまいたい。自分には生きている価値なんかない。」それらの言葉で、親や娘たちやパートナーをザクザクと傷付けた私。
傷付けた私。傷付く私。傷付く娘。傷付ける娘。
「自分以外誰もいない世界、物も何もない世界に行きたい」そう言って、ただひたすらに自転車を漕ぐ娘の姿を想像して、私はただ泣くしかなかった。「何もない世界」にひたむきに憧れ、自転車を走らせる娘の悲愴な気持ちが痛いほどわかるから。
「自分が死んでも、誰も悲しまない」
どうか、そんな言葉もう言わないで。
そして、お母さん、そんな言葉を何度も言ってごめんなさい。