映像作家・村岡由梨のブログ http://www.yuri-paradox.ecweb.jp/

眠という名前

 the name of 眠 which means "sleep"

 先日、長女の眠が次女の花に、

「私、『眠』っていう名前、結構気に入ってるんだから」

と言っているのを聞いて、すごく嬉しかったので、忘れないように、ここに記録しておきます。

  元々、「めったに人が訪れることのない森の奥深くにある神秘的な湖の水の色」っていうイメージが私の中にあって、そこから「眠り」という言葉が出てきたわけなんですが…。

 参考までに、臨月の時に書いた日記から以下抜粋します。

 (↓変なタメ口でごめんなさい…)

名前はね、「眠」という名前にすることにしました。「ねむ」だか「ねむり」だか、読み方はまだ決まってないんだけと。「眠」という名前にしたいのには色々と理由があって、まず一つは、「よく眠る子になって欲しい」っていう願いを込めて(笑)。「寝る子は育つ」って言うでしょ? あとは、私にとって
「眠り」とは「覚醒」を意味する言葉なんです。そんなわけで「覚醒している人になって欲しい」っていう願いを込めて。あと「眠」っていう漢字の字源。この漢字はもともと、「両眼に刃を刺された民」=「めくら」を起源とするらしいの。私にとって、この世界にこの子を産むっていうことは、この子の両眼に刃を突き刺すようなことなんです。この世に生を受け、生きていくってことは、とても辛いことだと思う。両眼に刃が突き刺さって真っ赤な血を流していても、その「赤い世界」から目を背けることを許されない。とても辛いことだと思うんです。だから、私がこの子に敢えて伝えたいのは、見たくないものは見なくても良いということ。それでも常に「覚醒」していて欲しいということ、なんです。

 そして、眠の出産の後作ったのがこの作品。


yuRi=paRadox ~眠りは覚醒である~ / yuRi=paRadox 〜sleep is equal to awake〜 on Vimeo

 余談ですが、妹の花は、眠のことを「お姉ちゃん」と呼びません。最初は「おねみ」って呼んでて、その後「おみね」になり、今は「みね!」って呼んでいます(笑)。ねむまろ(私はこう呼ぶことが多い)って一体…