映像作家・村岡由梨のブログ http://www.yuri-paradox.ecweb.jp/

金策

 野々歩さんの作品「風をとって」の授賞式が昨日行われまして、惜しくも大賞(最優秀賞)は逃してしまいましたが、野々歩さんからのその知らせのメールに、私は、「栄えある『ユリベエ賞』に『風をとって』が選ばれました。賞金は50おくえんです」と咄嗟に返信してしまいましたので、これから50億円の金策に奔走しなければなりません。

 でも、私が審査員だったら、間違いなく野々歩さんの作品に大賞をあげるのになあと本当に思いました。だって、副賞の高性能カメラをあげたら一番有効活用しそうだもんね。あのカメラをあげたかったですよ。審査員のバカバカバカ! 私が会場にいたら、間違いなく全員のド・キ○タマを蹴り上げてやったのに!!!と野々歩さんに言いました。 他にも色々下品なことは言いましたが、ここでは控えさせて頂きます。

 でも、こういった賞について、野々歩さんと色々話し合ったんですけど、ほんと、「わからない」の一言に尽きるのですよ。私も経験上、あるコンペで一次落ちしたものが、別のコンペでグランプリ穫ったりしているので、本当に、何が基準かわからない。

 入選する作品=良い作品というわけでもない。

 入選しない作品=良くない作品というわけでもない。

 「万人に圧倒的に評価を受ける作品」というのもあるのかもしれないけど、その「万人」自体の定義も良くわからないです。どこからどこまでが「万人」なの?っていう。例えば、いわゆる「アート」の世界でものすごく認知度のある人だって、その世界の中から出たらただのオッサンオバサンだと、私は思う。その狭い世界の中で一番にのぼりつめたからといって、「自分は世界を手中におさめたのだ!」みたいな顔をしている人は、正真正銘のドアホだと、私は思うのです。

 コンペに入選したりして、人から評価を受けて、自分の作品が色々なところで上映されたりするのは、とても嬉しいことだし、誇らしいことだと思う。 それとは逆に、折角コンペに応募したのに、思うような結果が得られないと、やっぱり悲しくなるし、とても悔しい気持ちになってしまいます。

 でも、その為に私は作品を作っているわけじゃないんだから。

 (いつの間にか私の話になっている(笑))

 入選したとしても、調子に乗りすぎない。

 落選したとしても、落ち込みすぎない。

 コンペに入選しようがしまいが、

 そもそもコンペみたいなものに応募しようがしまいが、

 私は作り続けていくわけなのです。

 何だかよくわからないけど、そういうことなんだと、

 最近特に、思うようになりました。