映像作家・村岡由梨のブログ http://www.yuri-paradox.ecweb.jp/

人間失格

 2月21日(土)の昼から、2月22日(日)朝までの記憶が全くありません。

 気が付くと、病室のベッドに横たわっていました。

 救急隊員と消防隊員と警察官がやってきたことなど、後から聞かされましたが、全く記憶にありません。

 朦朧とした意識の中で、

 私の二人の娘が私の傍らで無邪気な笑顔で遊んでいると思いきや、

 それは全て幻で、

 無機質なベッドの鉄格子が目に映り、

 それが今の私にとっての現実全てなのだと思い知る。

 今日帰宅して、ぼんやりとした頭で、本棚から「人間失格」を取り出して読んでいます。

 何故だか急に読みたくなったのです。

 中学生の頃、太宰や三島由紀夫など、貪るように読んでいましたが、

 読む度にいつも感じていたのが、

 鏡の中に映る自分の顔の吹き出物を見るような、飽き飽きするような倦怠感で、

 それは未だに変わりがないように思えました。

 恥の多い生涯を送ってきました。

 人間、失格。