映像作家・村岡由梨のブログ http://www.yuri-paradox.ecweb.jp/

家族の食卓

家族で食卓を囲んでいて、私の隣に座っている9歳の次女の顔をふと見ると、驚くほど夫の顔に似ていることに気付く。私は、夫に似ている次女のことが、かわいくて仕方がない。ああ、そうか。好きな人の子供を産むって、こういうことでもあるんだな、と腑に落ちた、ある日の夕飯の風景なのでした。

父殺し

もうどうすればいいのか、わからない。

「つらいのは、本人。」

「自分が大変な時に助けてくれた。」

そう自分に言い聞かせて、努めて明るく振る舞おうとしているけど、もう、限界。

辛すぎて泣くと、

「堪忍してくれ」

と嫌がられるから、

影で一人泣くしかない。

どうすればいいの?

消えていなくなればいいの?

それでも、つらい日常は続くのに。

お年玉の使い道

 昨日、娘たちが「ちょっと出かけてくる」と言って身支度を始めたので、お年玉が入ったから何か好きなものでも買いに行くのかなあ、と思っていたら、帰ってきて私に「はい、プレゼント」と言って赤い包みを渡してきました。開けてみたら、中から私の大好きな文鳥グッズ(ノート、レターセット、メモ帳)が…何ていい子達なの(泣)!どうもありがとう!

今日は2016年の大晦日。

振り返ってみると、まず今年の前半、肉親との辛い別れがありました。自責の念に駆られ、過去の様々な出来事を思い出して眠れず、明け方怖い夢を見て。そんな心が乱れた状態が未だに続いています。

そんな中、作品「スキゾフレニア」の完成に漕ぎ着けたことは、大きな喜びでした。

ありがたいことに、野々歩さんがこの作品を海外映画祭に積極的にエントリーしてくれて、とりわけ、東欧のセルビアで開催されたエッジィな映画祭【ALTERNATIVE film/video festival】ALTERNATIVE FILM/VIDEO 2016でImportant Cinematic Worksの一つに選ばれたのはとても大きな収穫でした。これによって、来年セルビアで作品を滞在制作することが決まり、未知の世界への扉が開いたように感じています。

そして新作「Transparent,the world is.」の絵コンテも着々と進めています。基本的に四六時中、作品のことは頭から離れないのですが、野々歩さんの提案で、毎日一定時間、作品のことだけに集中する時間を家族が作ってくれることになり、その時間、私は自室にカンヅメになります。アニメーション作家の故・相原信洋さんが昔、「自宅にスペースを作って、1日数コマずつでもいいから毎日作品制作を進めなさい」というようなことをおっしゃっていたのを思い出して、その言葉の意味を噛み締めています。

今年は、作品制作においてだけではなく、色々な場面で、家族に迷惑をかけた一年でもありました。特に二人の娘には悲しい思いをさせてしまうこともあり、無垢な二人の魂を傷つける、身勝手な母親で申し訳ない気持ちでいっぱいです。

上の子は来春中学生。私の成長が止まって、他者との外的/精神的交流が途絶えたのも中学生時代。いよいよ娘と私の人生が交差する時が来るのを、恐れる気持ち50パーセント/神秘的な何かに触れるような気持ち50パーセントといった心境で待っています。

 

ひとりぼっちの散歩道

最近、毎晩野々歩さんと、近所を2,3kmほど散歩しているんだけど、今日は野々歩さんの体調が優れなくて、一人で歩いた。すっごくさみしかった。

いつも二人で見る、民家のささやかなイルミネーション、「きれいだね」って言う相手がいなかった。昨日野々歩さんが言っていた、「今が一番幸せなのかもしれないね」っていう言葉が、不安と共に心の奥に突き刺さったまま。

明日は、娘たちリクエストのクリスマス用アイスクリームケーキを、野々歩さんと一緒に注文しに行く予定。元気になってるといいな。